~特集②:みんなに伝えたい健康維持の秘訣~
食事は美味しさより胃腸のことを考えてこれまで述べたことは、外見上のことです。家族の皆が同じ物を食べても、それで健康維持ができるかどうかは、大いに疑問があることです。糖尿病の人が1000万人、生活習慣病で亡くなる人が3600万人いる昨今です。これは、いかに体に合った食生活をしていないかを実証していることです。 |
健康維持には、体力+精神力が必要です!
食べ物や飲み物は、第一に美味しいか美味しくないかを考えます。この習慣は何千年来のことです。昔でも、「医食同源」や「腹八分」と言って、美味しさを求める食生活に警告を発する人がいました。ところが、時代が過ぎると元の木阿弥になって、美味しさを求め食欲を優先させ、健康維持を度外視したような食生活になってしまいます。
医食同源や腹八分の要点は、食べ物、飲み物が口から胃や腸などに入った時のことを考えた食生活をしたほうが良いですよ、ということです。胃や腸の消化力、吸収力は、それこそ千差万別で一人として同じ人がいません。そのことは眼に見えないので、自分で目を向けたり意識したりする人がほとんどいません。
胃腸は、何十年も働き続けます。50年生きた人は50年間、70年間生きた人は70年間、一日も休まず働き続けます。食べたい物を食べ、飲みたい物を飲んでも、休むことなく消化と栄養吸収のために働きます。胃や腸は疲れない、故障(傷つかない)しないと思っている人は、相当に能天気な人です。生活習慣病は、他の臓器も含め疲れと故障の表れでもあるのです。
そうでなくても、年を重ねれば体に合った食生活を続けていたとしても、胃や腸の働きの衰えは避けることができません。消化・吸収力は、徐々に低下するのが一般的な傾向です。そこで、健康維持には他の食品を摂と って補うことも、人によっては必要になります。
その場合、何をどのように選ぶかです。テレビショッピングは、この種の健康補助食品のCMが花盛りで、無料の試供品取り寄せを趣味にしている人もいます。いくら試供品といっても、売らんかなといった姿勢が見え見えです。
友達の体験を聞いて試してみる人もいますが、やはり信頼のおける専門的な人の助言を参考にすることが一番です。それでも、最終的な判断は自分自身ですることになります。そうした判断力が、健康維持に大きく影響することを理解しておきましょう。
知っているようで知らない胃の働き
食物が口で噛まれ、食道を通って胃に入ると、消化するために胃酸を分泌(胃酸分泌)します。その時、胃酸から胃そのものを守るために胃粘膜から「粘液」を分泌(粘液分泌)して、粘膜を粘液の薄いベールで覆います。食物と胃液を混ぜ合わせて(蠕ぜんどう動運動)吸収しやすい粥状にして、次の消化器官である十二指腸へと運びます。これが胃の働きです。